2007年10月12日

(題詠100題2007観賞)012:赤



生きたいと望めど身体めぐる血が赤くなかった最後の三日        (遠山那由)


捨てられて椰子の根もとに埋められた赤ん坊そろそろ二十歳だろうか   (野樹かずみ)




 この題はいいとおもうものが少なかったのですが、いちおう2つ選んでおきました。
 遠山那由さんの作品は、11〜20番までの作品が連作となり、最近亡くなった友人のことを書いたものだそうで、そのうちの一つです。凝ったレトリックなどなにもなく事実をストレートに書いたものですが、事実に圧倒されました。実は連作の他の作品ではレトリックもあったり視点が工夫されていたりするのですが、そんなことを何もしないで正面から事実だけを記述したこの作品が一番いいとおもいました。こういう場合はみょうに文学的に凝ったりしないで、事実を刻みつけていくことがいいのでしょう。
 野樹かずみさんの作品はありえないような話ですが「椰子の根もと」とくるところが味になっています。南国的で、おそらく民俗的な世界へもっていってるかんじです。
posted by aruka at 00:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 題詠100題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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